震災をきっかけに会社員の生活様式が変化しつつあるらしい。
2011年8月12日の日経25面から。
東レ研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長 渥美由喜さんの記事。
育児する男性や女性の職場進出など、職場に関わる多様性は増しており、
一方、業務の効率化はさらに求められており、仕事と生活の調和の重要性は高まっているようだ。
仕事と生活を重視する度合いで社員は4つに分類できるそうだ。
・イキイキ社員 = 仕事を重視+生活を重視
・ダラダラ社員 = 仕事は軽視+生活もいいかげん
・ヌクヌク社員 = 仕事はそこそこ+生活は重視
・バリバリ社員 = 仕事重視+生活は軽視
日本の女性が活躍し始めたとき(第1世代)は大体が「バリバリ社員」型らしい。
ただし「過労バリバリ」に陥る場合も多いみたい。
その次に活躍してきた女性(第2世代)は「イキイキ社員」が多いけど、職場では孤立しがちで、
トータルで見るとここ数十年はやっぱり妊娠・出産・育児を機に女性の6割が仕事を辞める、そうだ。
けど、男性だけでなく女性が活躍するという多様性によって経営効果が出ることは結構あるらしい。
ノルウェーでは2006年に大企業に対して取締役会の4割以上を女性にするよう法律で義務付けた。達成しないと上場廃止。これは厳しい。法律制定前は6%だったらしい。
強制させることに反発があった(競争力が落ちるという理由とかで)けど、企業の自主性に任せてたら100年たっても無理、という判断で政府は押し切った。
その後の聞き取りでは、「リスク管理が高まった」とか、「人事労務管理がこまやかになり」とかいう効果があったみたい。
(個人的には、4割が女性になったんだからそりゃ肯定的な意見も多くなるわ、とは思う。。。)
ともかくこういう制度によって男性側にもイクメンとかの多様化を促すこうかもあって、全体的に良い影響があるのだそうだ。
(現在の女性取締役の割合は、ノルウェー:44.2%、スウェーデン:21.9%、ブルガリア:17.0%…米:15.2% …日本:1.4%、、らしい。日本の後には中東の国々だけ。この辺の文化は根強そうだ。。)
モノカルチャーは質がそろってて集団で成果を上げるには良さそうだけど、
震災とか危機に直面すると、受け身の社員が多いとかで弱さが出るみたい。
「多様性の高い企業では社員が主体性をもって機敏に判断、行動している」んだって。
なるほどねぇ。
DNAの話を思い出した。
遺伝子の配列は、多様性の確保のために完璧なコピーはできないようになってて、
これは環境の変化に対応してゆく余地を残すためだ、ってきいたことある。
自然もその方がいいと判断したかのようだ。心にとめとこう。
そういえば斉藤孝さんも読書力って本で、たくさんの本を読むと、
原理主義とかみたいにall or nothingの考えに陥らないで判断力がつく、みたいな話してたな。
しかし政府の無理矢理押しつける政策は凄い。相当の覚悟が必要だね。日本だとどうなるだろ。
0 件のコメント:
コメントを投稿